都響プロムナードコンサートド ヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調

都響プロムナードコンサートド  ヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調

指揮者準・メルクル氏が指揮台に上がったとたん、サントリーホールを繰り返し波打つかのようなメロディが満たしました。メンデルスゾーンの序曲《フィンガルの洞窟》です。指揮者登壇と演奏の始まりが同時で、その不意打ちに一瞬戸惑い、次の瞬間、音の波に包まれる感覚となり、音楽に酔うとはこのことかと、演奏そのものよりしばらくはこの状態にいることに気持ちが傾いていました。これは初体験。メルクル氏はプログラム通してすべてそうでした。 フィンガルの洞窟は連なる柱状節理の壁、アーチ状になった天井が天然の大聖堂と称せられるそうで、... Read More

野鴨の家新春ライブ

日時:2018年1月14日(日)ランチタイム12:00~13:30 ライブ13:40~15:40 場所:野鴨の家 出演:華岡将生(フルート) 八木美恵子(キーボード)                   ジャズ通はもちろん、ジャズ初体験の方にも楽しんでいただこうという欲張り企画、題して「華岡将生&八木美恵子ソフト・ライブ・コンサート」を京王八王子駅から徒歩1分でドアの前に立つことができる野鴨の家と夢空間La Mus... Read More

アイリッシュハープ クリスマスコンサート

年月日:2017年12月23日(土) 場 所:ヴィ・マエストロ 出 演:梶伸子 アイリッシュハープ奏者梶伸子さんは学生時代、英語の先生にクリスマスの大切な三つの言葉として教えられたのは「Loving(愛する)」「living(生きる)」「Sharerinng(分かち合う)」だそうです。天から舞い降りてくるかのように感じるアイリッシュハープの音色に耳を澄ますうちに、この三つの言葉を知らないうちにこの三つの言葉を纏って、優しい空気を醸す集団が生まれていたように思います。     &nbs... Read More

テノールの競演~オペラとカンツォーネの夕べ~

年月日:2017年11月26日(日) 場 所:アルテリーベ東京 出 演:古橋郷平(テノール)高柳圭(テノール)比留間千里(ピアノ)ゲスト:盛田麻央(ソプラノ) プログラム 第1部 私の太陽                    ディ・カプア オペラ「ルイザ・ミラー」より 穏やかな夜    ヴェルディ オペラ「アルルの女」より フェデリーコの嘆き  チレア オペラ「トスカ」より 星は光りぬ        プッチーニ オペラ「カルメン」より 手紙の2重唱      ビゼー オペラ「椿姫」より なんという顔色... Read More

代官山猿楽祭2017『Gent@rrabbiata』

2017年10月9日(月)ヒルサイドプラザ 佐藤望(バリトン) 野村洋光(バリトン) 高柳圭(テノール) 後藤春馬(バス) 中山博之(ピアノ)     代官山駅から旧山手通りに出て、猿楽祭の出店を覗き、ボルゾイ4頭と出会い(昨年も会った。高貴な姿、フレンドリーな性格に魅了されます)、ヒルサイドプラザで祭りの一環として開かれた『Gent@rrabbiata』、男性ソリスト4人が中山博之氏(ピアノ・作曲)とともに繰り広げるパワフルな男たちの舞台に行きました。猿楽祭でのこのコンサートは今年で... Read More

都響ハイドンオラトリオ《天地創造》

都響ハイドンオラトリオ《天地創造》

9月11日サントリーホール 指揮/大野和士 ソプラノ/林正子 テノール/吉田浩之 バリトン/デートリッヒ・ヘンシェル 合唱/スウェーデン放送合唱団   『敬虔な宗教的感動も、五感を刺激するような目くるめくスペクタクルも、さらにはオーケストラの魅力も声楽の素晴らしさも同時に体験できるハイブリッド・ジャンル』(出典:月刊都響2017年9・10月月号)この文章が9月11日のコンサートの様子を余すところなく伝えています。 カトリックでもプロテスタントでもなく、家の宗派は仏教に属するとはいうものの、日常生... Read More

東京オペラシリーズ「滝の白糸」ハイライト

東京オペラシリーズ「滝の白糸」ハイライト

東京オペラシティリーズ第99回(東響コーラス設立30周年記念公演) プログラム 弦楽のための三楽章「トリプティーク」 作曲:芥川也寸志 管弦楽幻想曲「飛天繚乱」 作曲:團伊玖磨 饗宴 作曲:黛敏郎 オペラ「滝の白糸」から第3幕 作曲:千住明 原作:泉鏡花「義血侠血」台本:黛まどか 滝の白糸:中嶋彰子(ソプラノ) 欣也の母:鳥木弥生(メゾ・ソプラノ) 村越欣也:高柳圭(テノール) オペラ「滝の白糸」はオペラではあるけれど、演劇の要素も濃く、“オペラ”になじみのない方でも十分に楽しむことができる舞台です。今回... Read More

薮田翔一歌曲集&椿姫ハイライト

薮田翔一歌曲集&椿姫ハイライト

  日本の夏!とはっきりわかる湿度をまといながら赴いた三鷹芸術文化センター風のホール。ホール内は期待通りのほどよい空調、入口を彩る花、花、花。コンサートでよくお会いする方もちらりほらり。始まる前の独特の空気もコンサートの楽しみの一つ。 ◇薮田翔一歌曲集 6月に始めて薮田氏のヴォーカリーズ曲『風神雷神』や中原中也の詩をに曲をつけた作品に出会い、どんな方だろうと強く興味を惹かれていました。今回、ご本人から直接お話しを聞くことができました。優しい風貌とすらりとした姿の内側に何事にも囚われない自由、繊細... Read More

日本歌曲大全集

日本歌曲大全集

明治の幕開けと共に始まった西洋文化を取り入れる動きの中に音楽もあったこと。「音楽取調係」が西洋音楽と日本の音楽を折衷した音楽教育を目指したこと。日本の西洋音楽の礎を築いた山田耕筰の歌曲に捧げた情熱等につての話を始めに聞くことができ、コンサートへ向ける期待の視野が広がりました。 「呂律が回らない」の語源は二種類ある日本音階『呂(りょ)』『律(りつ』この二つがゴチャゴチャに混ざってしまった状態「呂律(りょりつ)が回らない」からきているという話にそうだったのか、思わぬお土産まで手にした気分になりました。 演奏曲... Read More

ブラームスの小径オペラコンサート

ブラームスの小径オペラコンサート

原宿駅を降りて賑やかな竹下通の一本裏側にあるレストラン「ジャルダン・ド・ルセーヌ」が会場。たった1本道を入っただけで竹下通りの喧噪とは全く別の世界が広がります。ここは『ブラームスの小径』と呼ばれ、ヨーロッパの静かで、緑豊かな一角にワープしたような場所です。 コンサート前にフレンチビュッフェの食事タイム。同じテーブルの方々と交わす何気ない会話もゆかしく、また満席となったレストラン全体の雰囲気も和やかで、既にこの段階で来てよかったと思ってしまいました。 コンサートの幕開けは藪田翔一作曲「風神雷神」。天空には音... Read More