アフターコロナを見据える

コロナ禍が過ぎ去ったとしても、今までと同じコンサートを開くのは当分の間は難しいと想像します。 個人が運営するコンサートとなると、 その困難の壁は北斎の神奈川沖浪裏かと思うほど大きく立ちはだかります。   そこで、コンサートに足を運んでくださる方々にこんな問いかけを行いました。 夢空間La Musicaのコンサートのどのようなところが魅力ですか? ご友人を誘われる際の文言はどのようなものですか?   寄せられた感想はおおよそこのようなものでした。 クラシック音楽が日々の暮らしに根を... Read More

私的音楽履歴書 令和

私的音楽履歴書 令和

当たり前が消えた 2020年5月まではスケジュール帳にコンサート予定が並んでいました。5月以降も12月までいくつかはスケジュール帳に記入していました。 時間とお財布が忙しく、楽しみと、どうしようかが混然一体となる。。。それでもやっぱり楽しい❣と思う日々が2月までは続いていました。 3月以降は中止、延期、公演は行うが払い戻しもするというお知らせを受け取るようになりました。行く側の人間としても、どうしようか、、、と感染の可能性という2月までは考えもしなかったことで悩むようになりました。   コロナ禍... Read More

私的音楽履歴書 昭和・平成

私的音楽履歴書 昭和・平成

ニッパー(出典:Wikipedia)   月光仮面のメロディに体を揺らし、”ごっこ遊び”に興じる一方、クラシック好きの父親がかけるレコードのベートーベンやブラームスの交響曲もごく身近なメロディでした。巷の楽曲は外側からの刺激、クラシック音楽は体内を流れる血液といった存在だったと今思います。   中学時代 中学生になって少し経つと、始業前、そして休み時間の教室は初代ジャニーズ4人のメンバーそれぞれのファンが憧れを語り、歌ったりでにぎやかでした。私はあこがれるっ... Read More

夢空間La Musicaの打ち上げ

夢空間La Musicaの打ち上げ

コンサートの楽しみは大きく分けて3つあります。 一つ目:チケットを購入した時 購入したその時からコンサートは始まっています! ワクワクする気分はゴルフ前日は眠れない人(古い?)に共通すると思います。コンサートの場合、当日まで相当長~い間楽しめます。   二つ目:コンサート当日 言うまでもなく、ここがメインの楽しみです。席に着いた瞬間の満足感(始まってもいないのに満足感)、開演前の静かなざわつきの中でプログラムを読むのも心地よいです。 幕が開いて、少しの間、ごく個人的な感覚ですが、なぜかちょっとお... Read More

芸術が直面したコロナの荒れ野顛末記その後

芸術が直面したコロナの荒れ野顛末記その後

    今年はきっぱりあきらめる、英断(?)が今は必要だろうか、、、 と逡巡していた「燃える男たちの饗宴」(11月21日予定)を出演予定の音楽家たちと悩み、断腸の思いで中止の決断をするに至りました。 舞台に立つこと、観客を目の前に演奏すること、は音楽家の命にもつながるものと思うと観客の無念、企画者の無念とは別次元の無念さがあると想像します。       夢空間La Musicaは「今日、ここに来てよかった」と感じていただけるコンサートを作る活動を続けます... Read More

芸術が直面した新型コロナの荒れ野顛末記

芸術が直面した新型コロナの荒れ野顛末記

世の中には煩わしいこと、辛いことが案外多く、住みにくいと感じることが多いものです。 住みにくさが成長の要因ともいえますが、この煩わしさからいっとき解放され、美しい世界でくつろぎ、命の洗濯をしたいと誰でも思います。 その拠り所の一つが音楽、絵画、芸能など芸術分野です。     芸術に不要不急というレッテルは似合いません。 しかし、誰もが一度ならず口にする「こんなことが起こるとは思ってもみなかった」状態が新型コロナウィルスによってもたらされ、あっという間に芸術は消えてしまいました。 気品... Read More

Christmasアイリッシュハープコンサート vol.4

Christmasアイリッシュハープコンサート vol.4

日時:2019年12月21日(土)18:00~ 場所:ヴィ・マエストロ 出演:梶伸子(アイリッシュハープ) エンヤやケルティックウーマンなどのアーティストたちの活躍もあり、日本でも広く知られるようになったケルト音楽で楽しむクリスマスコンサートを開催いたしました。 ケルト音楽を奏でる楽器と言えば、フィドル(ヴァイオリン)、ティンホイッスル(ブリキや真鍮、プラスチックといった安価な素材で作られていることが大半)、バグパイプ、そしてアイリッシュハープなどがあります。 アイリッシュハープの哀愁を感じさせる柔らか... Read More

アイリッシュハープと過ごすChristmas Night

開催日:2018年12月22日(土) 場 所:ヴィ・マエストロ 出 演:梶伸子 一口に「小型ハープ=アイリッシュハープ」といってもたくさんの種類があり、メーカによって弦の張りや本数、大きさ、重さ、音色など様々で、音域もさまざまです。しかし、種類は違っても、大変優しく、癒される音を奏でる楽器であることは共通しています。抱えて演奏するため、弾いているハープの響きが身体中に振動となって、伝わります。リラックスでき、大変心地がよいです。 梶伸子さんが演奏するアイリッシュハープは小型で高さは80センチ弱、22弦の「... Read More

源氏物語54帖の響- 文字の源氏を音の源氏へ -

源氏物語54帖の響- 文字の源氏を音の源氏へ -

2018年5月13日(日) 渋谷セルリアンタワー能楽堂 遠藤征志ピアノリサイタル 源氏物語54帖の響 Vol.1   御簾越しに見る世界、その深遠、神秘、計り知れない王朝絵巻が、ピアニスト遠藤征志さんの手により音となって、御簾を通り越して届きました。平安時代の王朝人の息遣いを肌で、耳で感じました。音の世界ですが、静寂という表現がふさわしい舞台でした。   甘美、ふくよか、深い音色、低音の力強さ、遠藤征志氏の体から生まれるベーゼンドルファーの響きが登場する女御たちの複雑な内面を浮かび... Read More

オペラ[演奏会形式]万葉集 明日香風編

オペラ[演奏会形式]万葉集 明日香風編

作曲:千住明 台本:黛まどか 指揮:大伴直人 額田王:盛田麻央(ソプラノ) 鏡王女:金子美香(メゾソプラノ) 中大兄皇子/天智天皇:又吉秀樹(テノール) 大海人皇子/天武天皇:原田圭(バリトン) 管弦楽:東京交響楽団 合唱:八王子クリンゲンコア 茜さす 紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずやな 君が袖振る 学校の古文でも習う額田王の和歌です。「あかねさす」は紫にかかる枕詞、品詞分解して〇段活用とか連用形とか未然形とか、今ではすっかり忘れてしまった文法を言葉のみですが懐かしく思... Read More