芸術が直面した新型コロナの荒れ野顛末記

世の中には煩わしいこと、辛いことが案外多く、住みにくいと感じることが多いものです。

住みにくさが成長の要因ともいえますが、この煩わしさからいっとき解放され、美しい世界でくつろぎ、命の洗濯をしたいと誰でも思います。

その拠り所の一つが音楽、絵画、芸能など芸術分野です。

 

 

芸術に不要不急というレッテルは似合いません。

しかし、誰もが一度ならず口にする「こんなことが起こるとは思ってもみなかった」状態が新型コロナウィルスによってもたらされ、あっという間に芸術は消えてしまいました。

気品ある、美しい芸術を間近で楽しんでいただくことを目指している夢空間La Musicaも緊急事態宣言が解除された今も止まったままです。磨いてきた企画が新型コロナウィルスの荒れ野に飲み込まれました。

 

 

ロゴス教会会堂をお借りして開くサロンコンサート、コーヒー&ワインバー ヴィ・マエストロと協力して開く落語会とジャズライブを3密を避けて開催する難しさをどう解決するか考えあぐねています。

 

万が一感染者が発生した場合、教会、飲食店に予測される多大な迷惑を考え、二の足を踏みます。

 

公共施設で求められている内容を基準として、感染拡大防止の対策を試みるには、個人開催のイベントでどこまで安心安全を徹底できるか、人的資源の問題にぶつかります。

 

視界の効かない荒れ野にポツンと取り残されてしまった気分です。

できないことを連ねるのは言い訳でしかない、生の音楽、落語を届けるために、目の前で体感する醍醐味を味わっていただくために、今できる方法を編み出さなくてはいけない。

trial and errorに踏み出します。

 

今年計画して実現できなかった企画は来年に延期して実現できるよう調整中です。

チェロとピアノの対話

佐藤智孝(チェロ)さんと児玉さや佳(ピアノ)さんお二人によるチェロとピアノの対話は6回目を迎えるはずでした。楽譜では表現しきれない、お二人の情熱と音楽愛を心ゆくまでお楽しみいただけるコンサートです。

会場からいただいた「お題(曲にしてほしい風景、もの、イメージ等)」をピアニスト児玉さや佳さんがその場で作曲し演奏する即興演奏も楽しみの一つです。

 

ことばと出会う音楽会vol.2

音楽が朗読の世界を広げ、朗読が音楽に言葉の味わいをのせるコンサートです。

舞台人の真骨頂を堪能する時間をお届けする企画です。

 

華岡将生&遠藤征志SPECIAL LIVE

3回目のライブとなるはずでした。聴いていただくとなぜSPECIALなのか納得いただけると胸を張って言えるライブです。

驚きと笑いと感動

意表を突くアレンジに目からうろこが落ちる、ジャズという括りを大きく越えて、華岡将生氏の音楽、遠藤征志氏の音楽、そしてこのデュオならではの音楽は、聴く人も自分の新しい可能性を発見するのではないかと思わせます。

源氏物語を聴く

「百万字ともなるこの壮大な文学を 帖ごとに源氏と関わっていく女性 または女性たちの心や想いに 焦点を当てて作曲させていただきました」とご自身が語り、遠藤征志氏がライフワークと位置付ける『文字の源氏を音の源氏へ 源氏物語54帖の響』からの選曲も注目されます。

パイプオルガンの響き

頭上から降り注ぐパイプオルガンの音色、響きに全身を包まれる体験は、教会会堂という環境も相まって、清々しく、心地よく体に浸透します。

 

いとをかし 日本歌曲の世界

日本語の優美さ、ことばの深さや楽しさをとことん味わっていただく企画です。

いつか企画したいと考えてきた日本歌曲のコンサートです。じっくり聴く機会を作ります。

 

思案中の企画

燃える男たちの饗宴

夢空間La Musicaは7年前から燃えるテノール4人のコンサートを毎年企画し、たくさんの方の支持を得て参りました。今年はテノール2名、バリトン2名で音楽領域を広げて声楽の魅力、男声の力強くも美しい世界をお届けする予定なのです。しかし、決めきれない状態から抜け出せていません。

今年はきっぱりあきらめる、英断(?)が今は必要だろうか、、、

 

まだまだ霧の中ですが、生のステージにこだわって前進するつもりです。

壁を乗り越えるために、様々な方との交流や情報収集にも努め、まずは小さな一歩を踏み出そうと考えております。