オペラ魔笛

オペラ魔笛

代々木上原にあるムジカーザでのコンサート形式の魔笛は限られた空間を逆手にとって魅力ある演出がそこここに感じられ、観客も舞台の一員かと思える公演でした。 以前、新国立劇場の裏側を見学する機会がありました。そこで裏方さんの仕事のこと、舞台装置のこと、大道具の搬出搬入、保管などなど、オペラ公演を支える様々な仕組み、人間の働きについても話を聞きました。高いチケット代の内訳の一端を改めて確認し、仕方ないと思う気持ち、そうは言っても、その値段では気軽には足を運べないなと下を向いてしまう気持ちが相半ばしました。 比較的... Read More

雅楽初体験

雅楽初体験

2ヶ月に1度開かれる八王子消化器病院ロビーコンサートは毎回入院中の方、近隣の方でロビーは埋め尽くされます。ロビーコンサートとはいうものの、できる限りの設えをされる病院スタッフ、音楽家のコンサートに対する愛情と入院患者の方々、お客様を思いやる姿に心地よさを感じます。今年になってロビーコンサートを知り、通い始めたばかりのわたしは9月末第84回ロビーコンサートで雅楽に始めて出会いました。今回で雅楽は14回目と知り、ロビーコンサート当初から雅楽が組み込まれていたのかと八王子消化器病院の人脈の広さに驚きました。 出... Read More

バスクラリネット

バスクラリネット

京王高尾線山田駅近くのロゴス教会をお借りして、コンサートを始めて今年で5年目を迎えました。夢空間La Musicaのコンサートは身近なところで、日常の一コマで音楽を楽しむことをコンセプトとして掲げています。今年になり、高尾駅南口のバスロータリーに面した珈琲&ワインダイニング「ヴィ・マエストロ」との協働が始まり、このコンセプトを実現する場が新たに一つ加わりました。ここでは食事付きコンサート、桂右團治師匠の定期落語会を開催します。 10月2日(日)バスクラリネットランチタイムコンサートを開催いたしました。プロ... Read More

ジャズライブ@Bra Caravin

ジャズライブ@Bra Caravin

Project Weaversのお二人、佐藤公淳(サックス&フルート)&ケビン・マキュー(ピアノ)にシンガー、エリー・リャオさんが加わったライブ.。耳も心持ちも身体も大人の遊びを堪能。場所はJR中野駅北口から迷わなければ3分ほどのところにあるBra Caravin。静かで温かな照明、無垢材のカウンターと低めの椅子とテーブル、背後の本棚としつらえはここだけ別世界かと思うオーセンティックバー。訪れたのは2回目、初回は駅近と高をくくっていたらたどりつけず、お店の方に電話で2回も問合せをする羽目となった。中野駅北... Read More

バスクラリネットの魅力

バスクラリネットの魅力

クラリネットとの出会い、それはかつて商店の宣伝媒体として活躍していたちんどん屋さんのクラリネットが演奏する「美しき天然」です。ちんどん屋さんは楽しいけれど、クラリネットが奏でるその曲には何か物悲しい音色も混じっていると子供心にも思いながらついて歩いていました。もう一つはNHKみんなの歌で放送された「クラリネットこわしちゃった」。久里洋二さんのゆかいなアニーメーションも相まって、クラリネットっておかしくて楽しい楽器なのだと思いました。 時を経て大人になり、クラリネットは広い音域と豊かな表現力をもっている楽器... Read More

“えぇ!”が生んだ夏の一コマ

“えぇ!”が生んだ夏の一コマ

ベランダがジャングルほど広くなくても いいけれど、もう少し広かったら・・・ 部屋がダンスホールほど広くなくても いいけれど、もう少し広かったら・・・ “そうだったらいいのにな”と思うことは多々ある。 ? ♪そうだったらいいのにな そうだったらいいのにな 家のお庭がジャングルで~♪ と童謡を頭の中で歌いながらシャッターを切ったら 夏の陽差しを受けた朝顔と部屋の壁がこのような姿を見せてくれた。 逆光だからね、と言ってしまえばそれまでだが、頭の中の歌が止まった。 “そうじゃなくても”えぇっ!ってことに出会えた ... Read More

見果てぬ?夢・・・

見果てぬ?夢・・・

見果てぬ? 猫その1  陽差しの中で僕の夢が輝く。ところで夢ってなんだ?大地を自由に闊歩することだろうか。昔、むかしそれを試したことがあった。が、夢にはほど遠い世界だった。同居人は見果てぬ夢を抱えて日々前進だ!という。なんのことだろう。旅をやめた時から僕は、同居人の言うことに素直に従う性格になった。たぶん、これが僕の夢だったんだろう。           猫その2     陽差しの中にきっと私の夢があるんだわ。めいっぱい受け止めなくちゃ。あらら、日陰が。少... Read More

風景の大きさ

風景の大きさ

約20年ぶりにふるさとを訪れたとき、こびとの国に迷いこんだガリバーになった感覚におそわれた。 県庁所在地の駅前は東京駅丸の内側と同じくらいのスケールと思っていたのに、幹線道路の横断歩道は渡りきるのが大変だったはずなのに、繁華街の店の構えはどれも大きいと思っていたのに、20年ぶりのそれらはどれもみな可愛いサイズに変わっていた。変わらなく大きかったのは市内を流れる一級水系河川と見上げる空だけだった。高校卒業まで暮らしていた町なので目線は今と変わらないはずなのに。なぜだろう。 想像していたより実際に行ってみたら... Read More

記憶

記憶

? 「映画の中の極悪人でもアメリカ人は顔を拭くときはごしごしこすらない」 「人生は塞翁が馬」 小学生の頃家の中で聞いた言葉。たった一回だけ聞いた言葉。 大人になってたびたび浮かび上がってくる。しかし、話した本人は全く記憶に ないと言う。 軽い気持で話したことが聞いた人間には深く刻まれることがあるとしみじみ思う。 強烈な体験を同時にしたのに一方は全く記憶にないという現象は一体どういう ことだろう。 学生時代、武道館で行われたアンディー・ウィリアムスライブの帰りに 土砂降りの雨に遭い、傘を持っていなかった私達... Read More

「蝌蚪」

「蝌蚪」

極、ごく個人的に漢字から受けるイメージについて。 新聞の投稿俳句に見つけた「蝌蚪」が読めない。意味も分からない。調べたら「かと」<おたまじゃくしのこと>と書いてあった。この漢字からおたまじゃくしは想像できない。「蝌蚪の水」は〈おたまじゃくしが泳いでいる水たまりや池のこと〉と書いてあった。なるほど。と思ったが、やはりその風景を想像できない。もっと別なものを思い浮かべてしまう。 薔薇という漢字もあの気品ある美しさと結びつきにくい。この漢字は少し怪しい雰囲気を感じる。 隷書体の「隷」は必ずしも悪い意... Read More