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私的音楽履歴書 令和

私的音楽履歴書 令和
当たり前が消えた

2020年5月まではスケジュール帳にコンサート予定が並んでいました。5月以降も12月までいくつかはスケジュール帳に記入していました。

時間とお財布が忙しく、楽しみと、どうしようかが混然一体となる。。。それでもやっぱり楽しい❣と思う日々が2月までは続いていました。

3月以降は中止、延期、公演は行うが払い戻しもするというお知らせを受け取るようになりました。行く側の人間としても、どうしようか、、、と感染の可能性という2月までは考えもしなかったことで悩むようになりました。

 

コロナ禍で知った企画者、出演者の心意気

 

ミュージカル「ナミヤ雑貨店の奇蹟」/俳優座劇場

 

敬愛する石鍋多加史さんが浪屋雄治役で出演されるということもあり、とても楽しみにしていた舞台でした。公演は行われたのですが、六本木に行く勇気が足りず、チケット代金寄付とした公演です。

 

 

 

 

寄付のお礼状が届くことは知っていましたが、A41枚の文章が届くものと勝手に思っていました。しかし、届いたのは柔らかなふくらみのある角形2号(240㎜×332㎜)の封筒でした。

 

入っていたのはこの4つ

 

一字一字に、行間に、出演者とスタッフの気持ちがにじみ出ている挨拶状

出演者一人一人のつぶやきが聞こえてきそうな舞台の写真

ユニークなプログラム

本番収録のスペシャルCD(6曲収録)

劇団員による手作りのマスク

 

 

 

舞台にかける尽きることのないエネルギーをこんな形で表現できる人々に出会えたのは、一日も早く排除したい新型コロナウィルスが蔓延し始めたからです。禍福糾える縄の如し・・・

夢空間La Musicaもこのようなエネルギーを持っているか振り返りました。お客様に見える形になっていることが肝要と思いました。

 

 

やっぱり生のコンサート

上野deクラシック/東京文化会館大ホール

盛田麻央(ソプラノ)

安田結衣子(ピアノ)

3月に小ホールで開催されるはずが、7月に会場を大ホールに移して開かれたコンサートです。

 

 

 

オペラ「ロミオとジュリエット」からアリア2曲、フランス歌曲、日本歌曲のプログラムを堪能しました。

ピアノ伴奏の美しさに聴き惚れ、その伴奏にのる、伴奏を引っ張るソプラノに身を沈める快感に酔いました。

 

中でもこの演奏は私を別世界に連れて行きました。

別宮貞雄作曲「さくら横ちょう」

同じ歌詞で中田喜直氏も曲を書いているさくら横ちょうです。

ソプラノ盛田麻央さんとピアニスト安田結衣子さんしかいない広い舞台も、5階席まで入れると2000人を超える観客が入る大ホールも、さくら横ちょうで満たされました。

盛田麻央さんの歌の世界です。

初めて体験するさくら横ちょうでした。

生きた浮世絵と思いました。

 

ソーシャルディスタンスを考慮した席配置のため、そちこちに存在する空間さえも意志を持っているように思え、空席という寂しい感じは全くしませんでした。演奏者と観客の間に流れる厚みのある空気も心地よく、観客が無意識のうちにも響感し合って流れる空気が聴く楽しみをより膨らませます。

生の感動は何にも代えがたい❕

 

 

コンサートが終わった時、後ろの座席の会話が聞こえてきました。

「きょうは誘っていただいてありがとう。初めてクラシックの歌を生で聴いたけど、こんなに感動するものとは知らなかった。こんな素晴らしい時間を過ごせるとは知らなかった。次も是非誘ってね」

八王子でも同じような方がたくさんいらっしゃるはずです。夢空間La Musicaの情報を届ける道筋をもっと増やす必要があることをひしひしと感じました。

 

 

 

 

私的音楽履歴書 昭和・平成

私的音楽履歴書 昭和・平成

ニッパー(出典:Wikipedia)

 

月光仮面のメロディに体を揺らし、”ごっこ遊び”に興じる一方、クラシック好きの父親がかけるレコードのベートーベンやブラームスの交響曲もごく身近なメロディでした。巷の楽曲は外側からの刺激、クラシック音楽は体内を流れる血液といった存在だったと今思います。

 

中学時代

中学生になって少し経つと、始業前、そして休み時間の教室は初代ジャニーズ4人のメンバーそれぞれのファンが憧れを語り、歌ったりでにぎやかでした。私はあこがれるって素敵なことだなと憧れを語る友人たちにあこがれていました。

高校時代

高校生になると巷はグループサウンズ全盛時代。私はNHKで放送された音楽番組アンディ・ウィリアムズショーに出会い、初めて「憧れ」を実感することになりました。後に大学生となり、武道館で開かれたコンサートに出かけました。クラシック以外で出かけた初めてのコンサートでした。2007年の東京フォーラム公演にも行きました。ホールA(収容人数5000名強)は満席でした。隣りの女性に「これS席じゃないですよね」と声を掛けられました。D席の間違いではないの?と思うS席でした。それでもアンディ・ウィリアムスの80歳とは思えない軽いステップとお洒落なリズム感と伸びやかな声、真っ赤なジャケットと真っ白なスラックス姿を存分に楽しみました。

大学時代

ゲバ学生の乱入から始まった学生生活。男性合唱というものに初めて出会いました。各大学の男声合唱クラブが一番元気だった時代です。ミサ曲を初めて聞いたのもこの時です。大学の男声合唱クラブ出身のダークダックス、ボニージャックス、デュークエイセスとの出会いもこの時期でした。平成12年(2000年)頃、目黒雅叙園でボニージャックスのコーラスを聴きました。変わらない美しいハーモニーでした。曲は「大きな古時計」でした。

社会人になって

私の血液、クラシックと再び深く交わるきっかけは東京芸術劇場で開かれた読売交響楽団のコンサートでした。指揮は宇野功芳氏。曲目は失念しましたが、ベートーベンの曲だったと記憶しています。昭和60年(1985年)頃だったと思います。

仕事にエネルギーを注ぐ一方、休日は人と出会い、存分に遊ぶことを心がけていました。意図したわけではありませんが、音楽家と触れ合う機会が徐々に増え、コンサートに足を運ぶようになりました。

 

コンサートごとに印象深い事柄があるものですが、待望のスウェーデン放送合唱団出演のこのコンサートは驚きに満ちたものでした。

2017年9月12日(火)サントリーホール

都響定期演奏会Bシリーズ

ハイドン/オラトリオ「天地創造」

[指揮]大野和士

[ソプラノ]林 正子

[テノール]吉田浩之

[バリトン]ディートリヒ・ヘンシェル

[合唱]スウェーデン放送合唱団

(出典:月刊都響 2017 9・10月号)

 

終演しても拍手は鳴りやまず、ホールの照明が点灯されても席に留まる人が大半でした。コンサートの満足を全員で共有している気分になりました。

外に出て歩き始めた時、見知らぬ女性に後ろから肩をたたかれました。振り向くと

女性「素晴らしいコンサートでしたね」

私「そうですね。大、大満足です!」

女性「感動して、誰かに声を掛けたくなりました。ありがとう。おやすみなさい」

私「こちらこそありがとうございます。おやすみなさい」

コンサートに出かけ、このような経験は後にも先にもこの時だけです。

 

夢空間La Musicaは八王子でこのような震える感動、初めての感動を呼び起こすサロンコンサートを開くことを目標にしています。

 

 

夢空間La Musicaの打ち上げ

夢空間La Musicaの打ち上げ

コンサートの楽しみは大きく分けて3つあります。

一つ目:チケットを購入した時

購入したその時からコンサートは始まっています!

ワクワクする気分はゴルフ前日は眠れない人(古い?)に共通すると思います。コンサートの場合、当日まで相当長~い間楽しめます。

 

二つ目:コンサート当日

言うまでもなく、ここがメインの楽しみです。席に着いた瞬間の満足感(始まってもいないのに満足感)、開演前の静かなざわつきの中でプログラムを読むのも心地よいです。

幕が開いて、少しの間、ごく個人的な感覚ですが、なぜかちょっとお尻が落ち着かない気分にはまります。そこを過ぎると至福の空間に包まれます。

 

三つ目:打ち上げの時間

三つ目の楽しみは外のコンサートではなく、夢空間La Musicaのお話です。

今年はコンサート全てを中止といたしましたので、打ち上げも当然ありません。新型コロナウィルスの影響が治まらないと打ち上げの実施は難しそうです。

打ち上げという言葉の語源は、平安時代まで遡ります。歌舞伎の演奏に使われる雅楽で、演奏を終える時に太鼓を打ち終えることを、打ち上げと呼んでいたそうです。平安時代の歌舞伎、雅楽と言えば、現代の宴ともいえるでしょう。その頃から、演目や演奏が終わった後に宴会をしていたという説もあるので、現代の「打ち上げ」=「宴会」といった捉え方は、古くから日本に伝わるものなのですね。(出典:調整さんwith)

夢空間La Musicaではお客様で希望される方には打ち上げにも実費で参加いただいております。

典代婁(四川料理)

陳健民さんのお弟子さんのお店です。麻婆豆腐はもちろん、どれもみな味わい深い一皿です。個人で行くとき、焼き餃子と水餃子は外せません。おこげのカレー風味中華あんかけの深くて、優しい風味は滋味で、どこか懐かしく、思わず笑顔がこぼれます。前もってこんなイメージの料理を食べたい!とリクエストすると都合がつけばそれに応えていただけます。水と同じように提供される烏龍茶の味わい深さも体に染みます。ママはドイツ歌曲を歌う合唱団に所属しており、美しいアルトです。

 

 

 

ピッツェリアルーナマーレ(イタリア料理)

イタリアのサルソマッジョーレ・テルメで開かれるピッツァ世界選手権で第2位を獲得したお店です。ピッツァ生地のおいしさは秀逸です。直輸入のホワイトアスパラやボルチーニ、今なら桃など季節の食材も楽しみなお店です。マスターが作るドルチェは食事をきれいに締めくくる役目を美味しく果たします。ウィークデーランチは1500円のパスタセットと1600円のピッツァセット(2020/8/20現在)。ミニサラダ、前菜、ドリンク、ドルチェ3種類付き。ピッツァやパスタは数種類の中から選べます。ビジネスランチとは一味違う時間が流れます。

 

打ち上げはお客様と、出演者が終わったばかりのコンサートのこと、それ以外のことなど肩の力を抜いて語り合う時間です。

美味しい食事を共にすると「芸術」とか「クラシック」が纏いがちな堅苦さが消えて、互いに打ち解け、自然と親しく会話を交わすようになり、コンサートがより身近なものになっていきます。

夢空間La Musicaの打ち上げは出演者とスタッフの慰労会ではなく、お客様も含めた交歓会の色合いが濃いです。参加者全員がリラックスして楽しんでいただけるよう工夫するのが主催者の役目です。心地よい♪と感じていただけるよう毎回心を砕いているつもりです。さて、さて、どうでしょうか。

 

 

 

芸術が直面したコロナの荒れ野顛末記その後

芸術が直面したコロナの荒れ野顛末記その後

 

 

今年はきっぱりあきらめる、英断(?)が今は必要だろうか、、、

と逡巡していた「燃える男たちの饗宴」(11月21日予定)を出演予定の音楽家たちと悩み、断腸の思いで中止の決断をするに至りました。

舞台に立つこと、観客を目の前に演奏すること、は音楽家の命にもつながるものと思うと観客の無念、企画者の無念とは別次元の無念さがあると想像します。

 

 

 

夢空間La Musicaは「今日、ここに来てよかった」と感じていただけるコンサートを作る活動を続けます。

そのための「環境を整える」ことに新たな視点で取り組みます。

今は模索を始める段階で、皆様にコンサートのご案内ができる段階には至っておりませんが、出演いただく音楽家たちと一緒に企画を練り上げ、夢あるコンサートをお届けできるよう努めます。

 

高尾倶楽部

 

今年は1月の桂右團治落語会第十五回と2月のジャズライブでストップしてしまいました。7月まで予定がありましたが、全て中止することとなりました。そして、今年後半は休止いたします。

袖振り合うも他生(多生)の縁。

高尾倶楽部は大人のあそび場です。

 

 

ジャズに縁がなかった方、生の落語を聴いたことがなかった方も4年経った今は次はいつ?と心待ちにしていただけるようになりました。

 

大人のあそび場 な場面に出会うことがあります。

 

 

ジャズマンの話が自分の歴史に重なり、話のキャッチボールが始まる。掛け声以外にもジャズライブを盛り立てることがある

 

 

 

 

 

                                                                                                                                  落語の登場人物に思わず声を掛けてしまう一体感

 

 

 

 

 

 

出会いは不思議を目の当たりにすることもあります。

 

 

同じ出身地で同じ高等学校に通っていた

同時期に同じところで仕事をしていた

 

 

 

 

感染拡大防止はあそび場を守るためには避けて通れません。

小さなたまり場で、肩寄せ合って楽しんできた高尾倶楽部です。感染防止とみんなの楽しみを両立させるためにはどうしたらよいのかヴィ・マエストロ店主の遠藤さんと頭を悩ませています。

 

 

 

 

 

芸術が直面した新型コロナの荒れ野顛末記

芸術が直面した新型コロナの荒れ野顛末記

世の中には煩わしいこと、辛いことが案外多く、住みにくいと感じることが多いものです。

住みにくさが成長の要因ともいえますが、この煩わしさからいっとき解放され、美しい世界でくつろぎ、命の洗濯をしたいと誰でも思います。

その拠り所の一つが音楽、絵画、芸能など芸術分野です。

 

 

芸術に不要不急というレッテルは似合いません。

しかし、誰もが一度ならず口にする「こんなことが起こるとは思ってもみなかった」状態が新型コロナウィルスによってもたらされ、あっという間に芸術は消えてしまいました。

気品ある、美しい芸術を間近で楽しんでいただくことを目指している夢空間La Musicaも緊急事態宣言が解除された今も止まったままです。磨いてきた企画が新型コロナウィルスの荒れ野に飲み込まれました。

 

 

ロゴス教会会堂をお借りして開くサロンコンサート、コーヒー&ワインバー ヴィ・マエストロと協力して開く落語会とジャズライブを3密を避けて開催する難しさをどう解決するか考えあぐねています。

 

万が一感染者が発生した場合、教会、飲食店に予測される多大な迷惑を考え、二の足を踏みます。

 

公共施設で求められている内容を基準として、感染拡大防止の対策を試みるには、個人開催のイベントでどこまで安心安全を徹底できるか、人的資源の問題にぶつかります。

 

視界の効かない荒れ野にポツンと取り残されてしまった気分です。

できないことを連ねるのは言い訳でしかない、生の音楽、落語を届けるために、目の前で体感する醍醐味を味わっていただくために、今できる方法を編み出さなくてはいけない。

trial and errorに踏み出します。

 

今年計画して実現できなかった企画は来年に延期して実現できるよう調整中です。

チェロとピアノの対話

佐藤智孝(チェロ)さんと児玉さや佳(ピアノ)さんお二人によるチェロとピアノの対話は6回目を迎えるはずでした。楽譜では表現しきれない、お二人の情熱と音楽愛を心ゆくまでお楽しみいただけるコンサートです。

会場からいただいた「お題(曲にしてほしい風景、もの、イメージ等)」をピアニスト児玉さや佳さんがその場で作曲し演奏する即興演奏も楽しみの一つです。

 

ことばと出会う音楽会vol.2

音楽が朗読の世界を広げ、朗読が音楽に言葉の味わいをのせるコンサートです。

舞台人の真骨頂を堪能する時間をお届けする企画です。

 

華岡将生&遠藤征志SPECIAL LIVE

3回目のライブとなるはずでした。聴いていただくとなぜSPECIALなのか納得いただけると胸を張って言えるライブです。

驚きと笑いと感動

意表を突くアレンジに目からうろこが落ちる、ジャズという括りを大きく越えて、華岡将生氏の音楽、遠藤征志氏の音楽、そしてこのデュオならではの音楽は、聴く人も自分の新しい可能性を発見するのではないかと思わせます。

源氏物語を聴く

「百万字ともなるこの壮大な文学を 帖ごとに源氏と関わっていく女性 または女性たちの心や想いに 焦点を当てて作曲させていただきました」とご自身が語り、遠藤征志氏がライフワークと位置付ける『文字の源氏を音の源氏へ 源氏物語54帖の響』からの選曲も注目されます。

パイプオルガンの響き

頭上から降り注ぐパイプオルガンの音色、響きに全身を包まれる体験は、教会会堂という環境も相まって、清々しく、心地よく体に浸透します。

 

いとをかし 日本歌曲の世界

日本語の優美さ、ことばの深さや楽しさをとことん味わっていただく企画です。

いつか企画したいと考えてきた日本歌曲のコンサートです。じっくり聴く機会を作ります。

 

思案中の企画

燃える男たちの饗宴

夢空間La Musicaは7年前から燃えるテノール4人のコンサートを毎年企画し、たくさんの方の支持を得て参りました。今年はテノール2名、バリトン2名で音楽領域を広げて声楽の魅力、男声の力強くも美しい世界をお届けする予定なのです。しかし、決めきれない状態から抜け出せていません。

今年はきっぱりあきらめる、英断(?)が今は必要だろうか、、、

 

まだまだ霧の中ですが、生のステージにこだわって前進するつもりです。

壁を乗り越えるために、様々な方との交流や情報収集にも努め、まずは小さな一歩を踏み出そうと考えております。

 

 

SPICYなJAZZ LIVE

SPICYなJAZZ LIVE

日時:2020年2月15日(土)18:00~

場所:ヴィ・マエストロ

出演:華岡将生(フルート) 伊藤和馬(キーボード)

華岡将生氏と伊藤和馬氏の縁の不思議さにヴィ・マエストロの空気がふわっと膨らむ。

伊藤和馬氏の師匠がフューバート・ロウズと知って空気が一気に熱せられる。

ジャズフルーティスト宮田英夫氏、その父親である宮田東峰氏、そして宮田ハーモニカに話が進むとヴィ・マエストロが1960~80年に早変わり、テーブルのあちこちで興奮を確かめ合う声が出始める。

日野照正、美空ひばり、フランク・シナトラなどなど、これでもかというほどお客を興奮させる話が続く。

ミュージシャンの演奏ではなく、話でこんなに熱く盛り上がるジャズライブは珍しい。

 

当日演奏曲目

NIGHT AND DAY

黒いオルフェ

On The Sunny Side Of The Street

アルルの女メヌエット

My Foolish Heat

シェルブールの雨傘

ZINGARO

WHAT’S NEW

ひまわり

On Green Dolfhin Street

エマニエル

(アンコール)小象の行進

 

 

キーボードの強みを存分に生かし、自在に歌う伊藤和馬氏に、フルートの音色の美しさ、テヌートの心地よさ、特殊奏法のグロウルなど、フルートを存分に歌わせる華岡将生氏に、聴く者は楽しく翻弄された。

 

 

 

そんなこんなでライブ後のディナータイムも大いに盛り上がり、ワインの注文もいつもより多めなひと時でした。

 

 

マエストロDE落語 桂右團治落語会第十五回

マエストロDE落語 桂右團治落語会第十五回

日時:2020年1月25日(土)18:00~

場所:ヴィ・マエストロ

出演:桂右團治

 

人と人の間(あわい)

年4回開催を目途に企画する桂右團治落語会、ジャズフルーティスト華岡将生を中心に折々に開催するジャズライブはコーヒー&ワインダイニングヴィ・マエストロの店主遠藤宣夫さんの協力が大きな支えとなっています。

参加された方々はご夫妻で作ってくださる食事の彩りと味わいのバリエーションを楽しみます。ワインはもちろん、自家焙煎の豆を注文ごとに挽いて入れるコーヒーは食事と共に同席した方々の会話を押し広げます。

夢空間La Musicaは触れ合い、融和、程よい距離感をキーワードに大人の文化交流基地を目指しています。毎回、何かしら気持ちときめく出来事に出会います。

今回は遠くから初めてご来場いただいた方と常連のお客様が同じ海外の地に同じような時期に滞在していたこと、また同じ業種に携わっていたがわかったり、習い事の先生に近しい関係があることがわかったり、この会をきっかけに疎遠だった同級生と再会を果たされたり、などなどいつにも増して人の体温を感じる落語会となりました。

 

相撲甚句

鶴が亀にプロポーズしたところすげなく断られてしまう。その理由は鶴は千年、カメは万年生きるから9000年も後家では悲しいから。という内容の相撲甚句を相撲にも造詣が深い桂右團治が披露してくださいました。

頸か長いのが嫌なの?口の長いのが嫌なの?足が長いのが嫌なの?と必死に問いかける鶴が哀しくも美しく、応える亀の理由になるほどね、と思わずうなずく甚句でした。

桂右團治師匠の張りのある伸びやかな声に聴き惚れました。

 

 

三つのことばで語る落語

三つのことばとは、、、①まくしたてる江戸弁 ②英語 ③関西弁

①大工調べ

江戸の特徴いろいろあれど、火事、喧嘩、中っ腹は代表的なもの、「べらぼう」の語源は師匠の「ごがくゆう(ご楽友=楽屋の友達)」によると1.ご飯をすりつぶすへら⇒ごくつぶし、2.見世物で赤い着物を着て馬鹿な舞を踊るの2説があるそうです。

落語会ではさまざまな楽しい豆知識が楽しく身に付きます。

 

気の短い江戸っ子の代表のような棟梁が店賃を滞納している大工の与太郎に代わって、大家さんに立て板に水のごとく江戸弁でまくしたてるシーンは何と言っても聞きどころです。そしてもう一つ、与太郎に気の短さ丸出しで台詞を教える棟梁のリズムの良さがさすが江戸っ子と思わせました。

語るのは師匠一人ですが、高座には与太郎、棟梁、大家の三人が見えました。

 

②ロボットしずかちゃん

二代目桂枝雀師匠が多く演じられていた「ロボットしずかちゃん」を右團治師匠が許可をいただいて、この落語会で初演を迎えられました。

1985年に小佐田定雄さんが作られた新作落語で1986年に英語落語として初演されたそうです。日本語以外の言語で初演された落語は「ロボットしずかちゃん」が初めてとのことです。

そして桂右團治師匠初演も英語落語でした。

爆笑物のお話に笑いながらも、師匠の美しい発音に聴き惚れました。誰でも知っている単語を駆使すれば流ちょうな英会話ができると改めて思いました。習うより慣れろでしょうか。

 

③完全マスター

演芸作家石山悦子さん書下ろしの新作落語です。

東京人と関西人の気質の違いが東京弁と関西弁の食い違いの面白さとともにわかる、まさに師匠のために書かれた爆笑物の作品です。

フィアンセは関西人、その実家に挨拶に行く東京人の彼女。関西人気質に過剰反応する彼女が取った対策がタブレットを使って関西弁を完全マスターすること。フィアンセ宅で関西弁大暴走、そしてハッピーエンドを迎えます。

お腹の底から笑う落語です。主催者は師匠の初演、そして今回含めて3回聴きましたが、わかっていても大爆笑です。根源の心持は同じでも、その表現の仕方は想像を超えるほど違うこともあると知ります。だからでしょうかお腹の底から笑ってしまいます。

 関西と関東で違うこと豆知識

  1.〇〇兵〇というカップうどんはカップの側面に「E」または「W」の刻印がある

   *EはEast、関東向けのかつおだし。WはWest、関西向けの昆布だし

  2.関西で言うモータープールとは駐車場のこと

  3.関西では「蚊にかまれた」刺されたではなく、かまれたと言う

 

Christmasアイリッシュハープコンサート vol.4

Christmasアイリッシュハープコンサート vol.4

日時:2019年12月21日(土)18:00~

場所:ヴィ・マエストロ

出演:梶伸子(アイリッシュハープ)

エンヤやケルティックウーマンなどのアーティストたちの活躍もあり、日本でも広く知られるようになったケルト音楽で楽しむクリスマスコンサートを開催いたしました。

ケルト音楽を奏でる楽器と言えば、フィドル(ヴァイオリン)、ティンホイッスル(ブリキや真鍮、プラスチックといった安価な素材で作られていることが大半)、バグパイプ、そしてアイリッシュハープなどがあります。

アイリッシュハープの哀愁を感じさせる柔らかく乾いた音は、テンポの遅い幻想的な曲にはなくてはならない楽器です。

アイリッシュハープにも様々な種類があり、梶伸子さんが演奏する22弦の小さなアイリッシュハープ「イブ」はその中でも一番小さいタイプのものです。

アイリッシュハープを聴くのは初めての方もそうでない方も、美しい静寂の響き、音色を全身で楽しみました。

誰もが無垢な心持ちになれそうな時間でした。

「大人の幼稚園」と名付けたいと思いました。

 

プログラム

シチリアーノ

ブライアンボルーマーrチ

シーベクシーモア(小さな妖精の丘 大きな妖精の丘)

エレノワ・プランケット(曲を進呈した人の名前)

ジョウージ・ブラバス(曲を進呈した人の名前)

ラメンテーション

フェアウェル・リバプール

ロバのクリスマス

ウィー  ウィッシュ  ユー  ア  メリークリスマス

ファーストノエル

グリーンスリーブス

クライストチャイルドララバイ

ジュピター

 

イントロを聴いて曲名がわかった人はいたのでしょうか。軽快なリズムと共に弾むように、子供がクリスマスを待ちわびるワクワク感が詰まったWe Wish You A Merry Chiristmasとは全く異なり、静かな祈りと共に祝うクリスマスをアイリッシュハープが描きました。

 

梶伸子さんが紹介する歌詞に耳を傾けた後聴く「ジュピター」はアイリッシュハープの哀愁含んだ音色と相まって、いつにも増して印象深く響きました。

ジュピター

Every day I listen to my heart
ひとりじゃない
深い胸の奥で つながってる
果てしない時を 越えて輝く星が
出会えた奇跡 教えてくれる

Every day I listen to my heart
ひとりじゃない
この宇宙(そら)の御胸(みむね)に抱かれて

私のこの両手で 何ができるの?
痛みに触れさせて そっと目を閉じて
夢を失うよりも 悲しいことは
自分を信じて あげられないこと

愛を学ぶために 孤独があるなら
意味のないことなど 起こりはしない

心の静寂(しじま)に 耳を澄まして

私を呼んだなら どこへでも行くわ
あなたのその涙 私のものに

今は自分を 抱きしめて
命のぬくもり 感じて

私たちは誰も ひとりじゃない
ありのままでずっと 愛されてる
望むように生きて 輝く未来を
いつまでも歌うわ あなたのために

 

アイルランドの音楽のテーマは3つ

1.楽しい曲  2.悲しい曲  3.眠りの曲

 

お客様「半音ってどうやって出すの?」

梶伸子さん「上についているレバーを操作して出します。半音階の調整は各弦ひとつひとつを左手で操作しなければならないので、複雑な音階や頻繁に途中転調する曲、臨時記号の多い曲などは無理ですね」

みんなで歌う「ロバのクリスマス」単純なメロディの繰り返しですが、いつまでも歌っていたくなる懐かしさを感じるメロディです。

Christmasにちなんでチキンもメニューに加わりました。

 

JAZZ LIVE 音を描くvol.4

JAZZ LIVE 音を描くvol.4

日時:2019年11月2日(土)18:00~

場所:ヴィ・マエストロ

出演:華岡将生(フルート) 須古典明(ギター)

 

ピアニッシモで伸びるフルートの音色にジャズフルーティスト華岡将生さんの懐の深さを、エッジの効いた心地よいリズムを刻むジャズギタリストの須古典明さんの計り知れない技量を、改めて味わう至福の時間がヴィ・マエストロに流れました。

 

プログラム

DREAM

小さい秋見つけた(須古さんアレンジ)

アルビノーニのアダージョ

SUNNY

WHAT’S NEW

MICHELLE

月の沙漠(須古さんアレンジ)

TRISTE

旅立つ秋に

GREEN SLEEVES

エマニエル

紅葉(須古さんアレンジ)

NIGHT AND DAY

 

見上げてごらん夜の星を

 

須古典明さん編曲の童謡・唱歌

子供のための歌という印象が強い童謡、唱歌。しかし、その歌詞をじっくり読む時、大人は様々な事柄を読み解こうとします。調べてみると、童謡の歌詞に作詞者が込めた思いは深く、そして心打たれるものであることを知ります。

須古さんアレンジの童謡、唱歌は郷愁、故郷といった言葉を思い起こさせると同時に、童謡、唱歌に込められた深い思い、意味を須古さんならではのメロディ、リズムで描きます。

 

 

曲の合間に聞くお話で曲について初めて知ることがあったり、曲を聴きながらそういえば、、、と疑問に思うことがあったりで、雑学を得ることもあります。今回、童謡、唱歌を楽しみながら知ったこと、調べたことがありました。

 

1.月の沙漠
今の今まで「月の砂漠」と思っていました。
作詞者の加藤まさを氏は海岸の砂は瑞々しいからざらつくイメージの「砂」はそぐわないと「沙漠」と表記した。(華岡将生談)
「沙」には砂浜の意味があると知りました。

ちなみにこの童謡の舞台は千葉県の御宿海岸と静岡県焼津市の吉永海岸、2つの候補があるそうです。

 

2.紅葉 黄葉 褐葉

「こうよう」「もみじ」は漢字で書くと「紅葉」と思っていました。試しに漢字変換してみたら両方の読み方で「黄葉」も出てきました。

狭義には、赤色に変わるのを「紅葉(こうよう)」、黄色に変わるのを「黄葉(こうよう、おうよう)」、褐色に変わるのを「褐葉(かつよう)」と呼ぶが、これらを厳密に区別するのが困難な場合も多く、いずれも「紅葉」として扱われることが多い。(出典:Wikipedia)

 

エマニエル

華岡将生さん:「8小節の美しい曲エマニエル」

お客様:「エマニエル婦人?」

華岡将生さん:「いや、それとは違います」

お客様ほとんど全員の心の声:「じゃあなんだろ???」

 

 

静かに息の長いフルート演奏はビロードの肌触り、深い哀愁を漂わせ、優しいのに心にずしんと響きます。ギターがフルートに何事か語りかけます。最後の最後にフルートが美しく、震えるように長いピアニッシモで終息するとき、深いため息がこぼれました。

 

作曲者ミシェル・コロンビエ、Wikipediaを見ると、ジャンルでは括りきれない人のようです。

 

見上げてごらん夜の星を

多くのお客様が思わずハミング、やささやかな歌声を響かせました。心温まる瞬間でした。

 

もう一つのお楽しみ

 

華岡さん、須古さんとお客様の間で、お客様同士で会話が弾みます。あっという間に時間が流れていきます。

 

マエストロDE落語「桂右團治落語会第十四回」

マエストロDE落語「桂右團治落語会第十四回」

日時:2019年10月19日(土)18時~

場所:ヴィ・マエストロ

出演:桂右團治

 

桂右團治落語会は重ねるにつれて、開演前、桂右團治師匠の登場を待ちわびる客席のソワソワ感も心地よく、緩やかな一体感を生み出します。

当日の番組

師匠の指導の下、全員で歌う健康体操「夕焼け小焼け」

落語二席 「甲府ぃ~」 「ナースコール」

 

【豆腐】

江戸時代の豆腐の大きさは今の4倍

現在、豆腐1丁の重さは都市部では300~350g 地方では350~400g 沖縄は1kgが普通(資料:日本豆腐協会HP)とのこと。ちなみに筆者が購入している豆腐は1丁360gでした。八王子は少し地方に傾いているのか。

それにしても4倍の大きさとなると少なくとも1kgはあったことになる。となると、必然的に献立にもたくさん登場のではないかと想像します。前出日本豆腐協会HPに徳川家光の朝食には、豆腐の淡汁、さわさわ豆腐、いり豆腐、昼の膳にも擬似豆腐などが出されていたとの記述を見つけました。

 

豆腐が庶民の普段の食卓に登場するのは江戸中期以降

落語「甲府ぃ~」でも人気者になった豆腐売り善吉から毎日のように豆腐を買うおかみさん、それを手を変え品を変え朝昼晩食べる羽目になると伴侶が音を上げる場面があります。そのような伴侶のためというわけでもないでしょうが、天明2年(1782年)に料理本「豆腐百珍」が出版されます。普段の食事からごちそうまで様々な調理法が紹介されています。

筆者は1982年柴田書店出版の「豆腐100珍NOW」1600円を持っています。久しぶりに引っ張り出してパラパラページをめくってみると40年近く前とは思えない和洋中のレシピが載っています。豆腐を食卓でもっと活躍させようと思いました。

 

【前座は大変、二つ目はもっと大変?】

噺家を目指す者はまず師匠となる噺家に受け入れてもらい、「内弟子」となり修行を始めるのが初めの一歩だったが、現在、「内弟子」は絶滅し、師匠の家に通う「通い弟子」となっており、その通いも10日に1度、中にはまったく通わない弟子もいる。

徒弟制度が消えた今、前座さんの苦労は”どうやって目立って、名前を覚えてもらうか” 楽屋には常時20人ほどの前座が控えているため、師匠へのお茶出しも着物を畳む役割は取り合いになる。どうやって他の前座に先んじて師匠のお世話をするかに頭を使う必要がある。

二つ目になると師匠の家や楽屋での雑用がなくなり、見た目は一人前の落語家。しかし、毎日楽屋へ来なくてもいいようになり、自分で仕事を探さないといわゆる「教養がない(今日、用がない)」状態となり、侘しく辛い状態に陥りやすい。

前座も二つ目も仕事を作るために何をするのか日々考え、実行している姿を想像しました。桂右團治師匠の美しい日本語の言葉遣いに接する時、師匠の内弟子修業時代を思います。

 

【ナース川柳】

ナイチンゲールの誕生日5月12日は「看護の日」これに合わせて、サラリーマン川柳ならぬナース川柳が師匠から紹介されました。

男性に声を掛けられ健康相談

うろたえる自分の娘の発熱に

緊張するズラにかぶせる手術帽

自分の行動をちょっと別の角度から眺めるのは心身のリフレッシュにとても良さそう。噺家の洒落も同じかな。

 

【。交流タイム】

秋の味覚と秋の色合いが美しく美味しく配されたプレート

 

 

 

落語を聴いて気持ちがほぐれている、美味しい料理とワインで気分が上がる、そうなると初めて会った方にも声を掛けたくなる時間。師匠も加わり、秋の夜長に話も深まります。