日時:2019年9月21日(土)18:00~
場所:ヴィ・マエストロ
出演:華岡将生(フルート) 大貫晃嗣(ウッドベース)
今回はウッドベースを間近で聴く、間近に見る、丸ごと体感できるライブでした。
ウッドベースのピッチカートは共鳴がとてもよく、その共鳴の良さ故にリハーサル時、フルートとのボリュウムバランス調整に演奏者も主催者もいつも以上に神経をとがらせ、試行錯誤いたしました。
そして、フルートとベースのデュオが描く音楽は普段聴くジャズとは別の感覚を呼び覚ますだろう期待に満ちたリハーサルでもありました。
横笛のような音色、複数の音を同時に出すグロウル奏法も交えたフルートの演奏は馴染みある曲の気づかなかった表情を浮かび上がらせます。
かすれるような音色、きらびやかな音色、地を震わす音色、心身ともに集中してしまうピアニッシモの響き、毎回のことですが、華岡将生さんはフルートでさまざまな物語を紡ぎだします。
ウッドベースの透明感あるピッチカートの響きはまろやかでありながら力強い心地よさです。縁の下の力持ちと言われる所以を体感しました。オーケストラ、広いライブ会場では感じることが難しい繊細かつ力強いベースに出会いました。
ヴィ・マエストロではアンプを使わず、生音のウッドベースの音色を堪能しました。これも大変贅沢なことでした。
演奏中の大貫さんの笑顔、口ずさむその声の軽やかさと透明感が曲それぞれのニュアンスを一層引き立てます。
弓で弾く(アルコ奏法)ベースは切なくも美しい哀愁を感じさせます。
大貫晃嗣さん、ウッドーベースを語る
◇ジャズで使われるウッドベースとオーケストラで使われるコントラバスは同じ楽器
◇調弦は高い方からG(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)の4度間隔
◇チェロは高い方からA(ラ)、D(レ)、G(ソ)、C(ド)の5度間隔
◇バイオリン、ビオラ、チェロと違い、ウッドベース(コントラバス)には弦が5本のものもある
◇奏法は弓で弾く、指ではじくピッチカート、弦を引っ張ってたたくスラップ奏法がある
演奏曲目
いそしぎ(華岡将生&大貫晃嗣)
Smile(華岡将生&大貫晃嗣)
My one and only love(華岡将生)
My Romance(大貫晃嗣)
我が心のジョージア(華岡将生&大貫晃嗣)
No Moon at All(大貫晃嗣)
小象の行進(華岡将生&大貫晃嗣)
Come Together(大貫晃嗣)
Over The Rainbow(華岡将生&大貫晃嗣)
You Do’nt Know What Love is(華岡将生)
Amazing Rrace(大貫晃嗣)
Summer Time(華岡将生&大貫晃嗣)
On The Sunny Side Of THe Street(華岡将生&大貫晃嗣)
忘却(華岡将生&大貫晃嗣)
Will You Needn’t(華岡将生&大貫晃嗣)
アンコール:シェランド
ディナータイム
高尾界隈、八王子市内、京王線沿線から、時には遠くからヴィ・マエストロで開かれる高尾倶楽部ジャズライブに集まります。そんなディナータイムは、お客様一人ひとりに思わぬ才能、技術、得意なことがある!と知るチャンスでもあります。興味を持った話し、話題が飛び交う時間でもあります。
番外編
ダーマトグラフ
今回のライブに参加された方のスケッチ画がヴィ・マエストロの壁面を飾っていました。使用したのはダーマトグラフ。ダーマトグラフと聞いても何だろう?映画や写真のフィルムに直接書く、編集用の筆記用具と聞いてもまだなんだろう?でしたがワックス分の多い、紙巻鉛筆と聞いてやっと思い浮かびました。子供のころ、ひもを引っ張って剥くのが楽しい遊びでした。