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日本歌曲大全集

日本歌曲大全集

明治の幕開けと共に始まった西洋文化を取り入れる動きの中に音楽もあったこと。「音楽取調係」が西洋音楽と日本の音楽を折衷した音楽教育を目指したこと。日本の西洋音楽の礎を築いた山田耕筰の歌曲に捧げた情熱等につての話を始めに聞くことができ、コンサートへ向ける期待の視野が広がりました。 「呂律が回らない」の語源は二種類ある日本音階『呂(りょ)』『律(りつ』この二つがゴチャゴチャに混ざってしまった状態「呂律(りょりつ)が回らない」からきているという話にそうだったのか、思わぬお土産まで手にした気分になりました。 演奏曲... Read More

ブラームスの小径オペラコンサート

ブラームスの小径オペラコンサート

原宿駅を降りて賑やかな竹下通の一本裏側にあるレストラン「ジャルダン・ド・ルセーヌ」が会場。たった1本道を入っただけで竹下通りの喧噪とは全く別の世界が広がります。ここは『ブラームスの小径』と呼ばれ、ヨーロッパの静かで、緑豊かな一角にワープしたような場所です。 コンサート前にフレンチビュッフェの食事タイム。同じテーブルの方々と交わす何気ない会話もゆかしく、また満席となったレストラン全体の雰囲気も和やかで、既にこの段階で来てよかったと思ってしまいました。 コンサートの幕開けは藪田翔一作曲「風神雷神」。天空には音... Read More

スペインの叙情 エンリケ・グラナドス

スペインの叙情 エンリケ・グラナドス

天才ピアニスト・スペイン歌曲の最高峰作曲家と称されたエンリケ・グラナドスの歌曲、そしてピアノ組曲からの抜粋を聴くコンサート。 エンリケ・グラナドスは画家ゴヤと同時代に生き、ゴヤの描くマハ(粋な女)とマホ(伊達男)の世界に魅了され、ピアノ演奏で、歌曲で恋、陶酔、はかなさ、切なさを綴り続けたスペイン国民楽派の旗手!このような予備知識だった私は個人的にも強い思い入れのあるスペインの楽曲を楽しむつもりで会場で席に着きました。 聴いてはっとしました。スペインの楽曲ではあるけれど、「小唄」「端唄」はたまた日々の暮らし... Read More

ハープリサイタル

ハープリサイタル

バレエ初体験に続いてハープ・リサイタル初体験。読売大手町ホールで行われたグザヴィエ・ドゥ・メストレ氏のハープリサイタル。 通常の管弦楽では客席からはその美しいフォルムの一部を眺めるのみでしたが、舞台の上にグランドハープのみが配置されている、これは刺激的でした。美しい胴の曲線、張られた弦を眺めるただけで、これから始まる演奏を勝手に思い描くのも刺激的な時間でした。       プログラム マティオ・アルベニス(S.ミルドニアン編):ピアノソナタニ短調 グリーディ:古いソルチコ イ... Read More

バレエ「真夏の夜の夢」

バレエ「真夏の夜の夢」

滅多に応募しない、そして滅多にというよりほとんど当たったことがなかった懸賞募集にたった1枚の葉書を出したところ、バレエ「真夏の夜の夢」のチケットが当たってしまいました。これこそ「初夏の夢」と勇んで会場へ足を運びました。会場は新国立劇場中ホール。席はS席。公演は所沢に本拠地を置くNPO法人NBAバレエカンパニー。 バレエ公演に足を運ぶのは初めてでした。何もかもが素晴らしく、この楽しさを今まで知らなかったとはなんということだったのだろうと自分に問いかけたほどでした。 バレエは踊る技術に勝るとも劣らない重要な要... Read More

あなたに聴いてほしい アイリッシュハープの調べ

あなたに聴いてほしい アイリッシュハープの調べ

芭蕉の句「さみだれをあつめてすずしもがみがわ」-「五月雨をあつめて早し最上川」とは違い、全てひらがなで表されています-という趣を感じる五月雨ではありませんでしたが、肌寒い雨が夕方まで続いた13日(土)、ヴィ・マエストロで高尾倶楽部「あなたに聴いてほしい アイリッシュハープの調べ」を開催しました。 生活と共にある、語り継がれてきた音楽を奏でるとおっしゃるアイリッシュハープ奏者梶伸子さん3回目の登場です。悲しみに涙する時、喜びに元気をみなぎらせる時、静かに眠りにつく時、アイリッシュハープの音色がそれぞれに寄り... Read More

4月1日コンサート

4月1日コンサート

春だというのに気温は真冬、これこそエイプリルフール?と思う4月1日に開かれたそのタイトルも「4月1日コンサート」(於:代官山教会)。河口三千代さん(ソプラノ)の企画で、音楽と語り、落語のコラボでした。ちらし、チケットの製作、プログラムデザイン、そして当日スタッフとして参加しました。当日は急遽補助椅子を出す算段をしなければならないほどの盛況となりました。 出演者 河口三千代(ソプラノ) 武井直美(ソプラノ) 佐藤由里亜(ピアノ) 渡辺美佳(ピアノ) 桂右團治(落語・語り)     &nb... Read More

都響スペシャル「シェイクスピア賛」

都響スペシャル「シェイクスピア賛」

下記コンサートちらしの書きだしを読んだら足を運ばずにはいられません。 『ウィリアム・シェイクスピアの戯曲は、後世の作曲家たちの創作の源となりました。それゆえ、文学と音楽の関係に造詣が深い大野にとっても、とりわけなじみの深い劇作家。大野自らが選曲したこのコンサートは、2016年に没後400年を迎えたシェイクスピアへのオマージュであり、オーケストラで聴くドラマという趣向です』 もう一つ、足を運ばずにはいられない理由はプログラムに『ハムレット』より「私も仲間に入れてください」(オフィーリア狂乱の場)があったこと... Read More

オペラ『コシ ファン トゥッテ』

今年に入って2つめのオペラ鑑賞はモーツァルトの喜劇『コシ ファン トゥッテ(女はみなこうしたもの)』でした。1回目は新国立劇場で行われた『オテロ』でした。こちらはアルフォーコこの一員として夢空間La Musicaでも出演を重ねていただいているテノール、澤崎一了さん、今回は同じアルフォーコメンバーの高柳圭さん出演が出演されました。 【登場人物配役】*コメントは当日プログラムより一部引用 フィオルディリージ:砂田愛梨  フェラーラ出身の貴族姉妹 ドラベッラ:金子紗弓 デスピーナ(姉妹の女中、名前の由来は鋭くな... Read More

新春コンサートその2『椿姫、ドゥミ・モンディーヌ悲恋』

新春コンサートその2『椿姫、ドゥミ・モンディーヌ悲恋』

石鍋香代子氏による19世紀フランスのロマン主義文学、音楽の状況を踏まえて、アレキサンドル・デュマ・フィス作「椿姫」、これをもとに作られたG.F.F.ヴェルディ作曲「ラ・トラビアータ(椿姫)」に焦点を当てたレクチャーと「ラ・トラビアータ(椿姫)」オペラコンサートに行ってきました。会場はサントリーホール小ホール。当日、大ホールはコバケンこと小林研一郎氏指揮の日本フィルハーモニー楽団のコンサートでした。 音楽を聴く機会はたくさんありましたが、作品の成り立ち、時代背景を詳しく知る機会は今までになく、レクチャーはた... Read More