夢空間LaMusicaコンサート第31回
◆開催日:平成28年5月21日(土)
◆場所:日本基督教団ロゴス教会
◆出演者:佐藤公淳(Sax. Fl)、ケビン・マキュー(Piano)
夢空間La Musicaでは2回目となるジャズライブを開催しました。夢空間La Musicaはクラシックをメインに企画をしております。それは企画者自身がジャズと親しむ機会を持たずに大人になってしまったことが大きな要因です。が、佐藤公淳氏(サキソフォン&フルート)、ケビン・マキュー氏(ピアノ)と出会い、ジャズというよりこのデュオの音楽に魅了され、いつか夢空間La Musicaで企画したいと考え、今回のライブ実現となりました。
ニューヨークから佐藤公淳氏(サキソフォン&フルート)、高円寺からケビン・マキュー氏(ピアノ)がいつものロゴス教会にやってきました。ベルリンから、シアトルから来日中のマキュー氏の親族の方々もお客様として参加し、国際色豊かなライブとなりました。
ジャズに親しむことがなかった頃、セロニアス・モンクのCDを聴き、さっぱり理解できず、どこの宇宙の音楽なのだろうと思ったほどでした。今回、そのセロニアス・モンクの“モンクス・ドリーム”からスタートしました。サックスとピアノが自在に音を描き出し、どこの宇宙の音楽などと考えるいとまもなく、プロジェクト ウィーバースの“モンクス・ドリーム”に一気に引き込まれました。
以下当日の演奏曲からのピックアップ
◇サマータイム:ピアノソロのイントロが身体と気持ちを誘う、ピアノが語る、フルートが受ける、そしてピアノは太陽のきらめきへと変容、フルートは草木を揺らす夏の風に。こんな夏ならいつでも歓迎。
◇ダンス・アット・ドリーム:美しい、伸びやかに美しい
◇A列車で行こう:ニューヨークのブルックリン東地区からハーレムを通ってマンハッタン北部までを結ぶ地下鉄の名称“A列車”の名がついたおなじみのジャズ曲。このニューヨークの地下鉄は日本のそれとは趣を異にしているようで、泣かされる出来事がいろいろあるようです。
(涙1)発車していきなり10分も15分も動かない
(涙2)ローカルのはずがいきなり急行になる
(涙3)不運が重なると普段の何倍も時間がかかる
佐藤公淳、ケビン・マキュー両氏が実際に体験するこれらを加味した“A列車で行こう”に聴く者は思わず笑ってしまうと同時にニューヨーカーに心を寄せずにはいられなくなりました。この演奏からはお洒落なニューヨークの匂いも感じ取ることができました。
◇アフタヌーン・イン・パリ:あくまでもクリアな音色、遊び心。乾いた空気のパリの昼下がりとはこんな感じなのだろうと想像しました。
ケビン・マキュー氏のピアノは表情豊かです。印象派の絵画のようだったり、ニューヨークの雑踏、それとは対比的なセントラルパークやその東端にあるメトロポリタン美術館の展示作品のようだったり、なんと日本の語りを思わせる雰囲気も漂わせたり、その音楽性に驚かされる喜びがありました。ロゴス教会のピアノ自体も自慢げなジャズの顔になっていました。
佐藤公淳氏のフルート、サックスはどのような演奏の場合もその余韻が素晴らしいです。希望すればどのような音色でも生まれていくるのではないかと思うほどです。お客様の中にはジャズに馴染みのなかった方もいらっしゃいましたが、戸惑うことなく引き込まれたのではないでしょうか。喉で歌いながらフルートを吹く技法、スロートチューニングに興味をもたれた方もいらっしゃいました。
お客様の声
霧笛のような音色からぐぐっと引き込まれ、メローでホットな陽のサウンドに自然に身体が動き、足踏み、手拍子を打ってしまいます
A列車の渋滞はなかなか長くて、思わず笑ってしまいました
新婚ほやほやのケビン・マキュー氏のピアノは至る所でそのハッピーな思いが伝わってくるクールでクリアなピアノでした
後半はズンキーで楽しくスウィングしてあっという間でした
明るく、温かいサウンドでよい時をすごしました
ピアノの演奏が知的で響きが綺麗
楽しかった!ピアノ、サックス、フルート素晴らしかったです
研鑽を積まれた洗練され、成熟した演奏はすごかった
家に帰ってCDを聴くのが楽しみです
深く満足しました