2021年11月24日(水)
席種選択はいつも悩ましい
コンサート、オペラなどのチケット予約をする際、
新国立劇場A席で満足した経験があるのに、
S席といっても、いろいろなのに、
S席を選択してしまう困った癖がある。
今回は直前予約が幸いし、A席を購入した。
★がその席。
もう少し内側だったらよかった、と思っていたが、
幕が開けばそんなことは全く気にならなくなった。
楽劇 ニュルンベルクのマイスタージンガー
オペラではなく、楽劇と表現したい舞台。
前奏曲が耳、目、気持ちに火をつける。
幕が開くと清らかな合唱が聞こえる。
その音色にはマイスタージンガーの神様が潜んでいたらしい。
引き込まれ方が尋常ではなかった。
字幕に目がいかない、舞台にくぎづけ
会話、語りがそのまま歌唱となっている。
その美しい状況に聴き入り、見入ってしまい、
字幕を見忘れてしまう。
見忘れている自分にびっくり。
ドイツ語は分からないが、
字幕を見るのはもったいないと思ったのは
この舞台が初めて。
本作品は国際共同制作
東京文化会館、新国立劇場、ザルツブルク・イースター音楽祭、
ザクセン州立歌劇場との国際共同制作として、
コロナ禍をはさんで実現した作品。
(プログラム記載の人物相関図を資料として利用)
出演者の出身地はドイツ、オーストリア、日本。
ドイツ、オーストラリア出身歌手からは
16世紀のニュルンベルクの大地の色合い、匂いが伝わってきた。
民族として受け継がれている「何か」だ、と思った。
蝶々夫人は日本の歌手で楽しみたい、という感覚と同じかもしれない。
日本の歌手も素晴らしかった。
実力ある方々(林正子氏、妻屋秀和氏、他)に混じって、
若手伊藤達人さんも十分に存在を示していた。
長丁場の作品
1幕:95分
休憩:30分 青い空。太陽が外壁に反射。
2幕:70分
休憩30分 月もまだ出ない漆黒。ホワイエの照明が映える。
3幕:130分
拍手は自粛しないでください
カーテンコールが続く、続く。
「拍手は自粛しないでくださ」と
新国立芸場ホームページに載っている。
お願いされなくても拍手は続く、続く。