歌劇座十二社オペラ・ガラ・コンサート

日時:2021年12月26日(日)19:00開演

場所:ガルバホール

出演:ソプラノ 大武彩子 船橋千尋

テノール 城宏憲

バリトン 薮内俊弥

楽    器 西田史郎(ヴァイオリン)羽川真介(チェロ)温井杏奈(フルート)

指揮・お話 飛鷹佑依

 

大武彩子さんに誘われて足を運んだ

ガルバホール創設5周年記念コンサートの一環として

開かれたオペラ・ガラ・コンサート。

 

オペラ「椿姫」「ラ・ボエーム」の

各幕からエッセンスを

飛鷹佑依氏の解説を挟みながら楽しむ

サロンコンサート。

 

声楽家の成長を肌で感じる快感

一人の声楽家の歴史にリアルタイムで接するのは

音楽、音楽家を愛するものとして至福の時間です。

 

大武彩子さんは夢空間La Musicaに

大学院生の時独り立ちしてから

の2回ご出演いただいております。

大学院生時のこれからの飛翔を期待させる初々しさ、

新人として全身全霊をつぎ込む決意がほとばしった2回目、

日々のたゆまぬ研鑽がコロラトゥーラの

美しい響きとなることがわかりました。

同時にまだまだ伸びしろがあるという期待も抱きました。

 

その後英国王立音楽院留学中の帰国時のコンサートに接するたびに

生まれ変わる姿を目の当たりにして、次を待ち望むようになりました。

 

今回演じたヴィオレッタとムゼッタには

凛とした落ち着きある声楽家の姿を見ました。

シドニーを本拠地としてヨーロッパにも活躍の場を

持ち始めた自信の表れでしょうか。

 

這えば立て、立てば歩めの親心 と言いますが、

今まさにその気持ちです。

まだ若い、まだ目指すべきところがある大武彩子さんに

出会えたのも嬉しいことでした。

 

オペラ全体がわかる解説

飛鷹佑依氏は簡潔かつ必要十分な解説で聴衆を

リラックスさせたと感じました。

たとえこの二つのオペラを知らなくても、

コンサートに各自の思いをのせて楽しめる

お話でした。

 

個人の感情、感想をつい入れてしまう私は

我が身を反省し、勉強できました。

 

人のふり見て我が振り直せ

コンサートに行くと、

音楽を楽しむ以外にも

参考になること、勉強になることが

たくさんあります。

成長すべきは音楽家だけではありません。

コンサートを支える人間も日々成長を

心がけねばならないと思います。