かつて訪れた地を巡るみちのく旅。
花巻、盛岡、乳頭温泉郷鶴の湯で締めくくり。
科学、芸術、宗教、農と命とのかかわりを
深く見つめる賢治の息遣いを感じる展示。
それらを超えて何度見ても心震えるのは
賢治が愛用したセロと妹トシのヴァイオリン。
石川啄木ですぐ思い浮かぶのは
不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし十五の心
ほろ苦い青春の彷徨を勝手にイメージしていたが、
違いそうだ、と展示年表を見て思った。
その行動は社会のルールとそりが合わない面も
多々あったと知った。
そんな面があった啄木だが生涯で作成した短歌は
3000から4000。ある時期にはたった5日間で
260首作ったことを知ると、26歳という短命を
とても残念に思った。
鶴の湯温泉入り口。
秘湯という言葉がピタリとはまる温泉。
湯は乳白色。混浴もあり、女性も思いのほか
楽しんでいる。
30年位前に初めて訪れ、今回で4回目。
何も変わっていないのが魅力。
盛岡居酒屋里伊
夕食をどこで楽しもうかとネット検索。
だし巻き卵の写真に惹かれて駅から少し離れた
里伊に決めた。
大満足。料理はどれもおいしく、お店の方の
心持ちは美しく、だった。
サイの写真がいくつも貼られていたので、
動物のサイとどんな関係があるのか聞いてみた。
何の関係もないが、盛岡動物園の方が
来訪し、店の名前と一緒だから貼って。
と頼まれたとのこと。
芸術家と連携もされている。
地元の人に愛されている居酒屋と感じた。
忘れた傘を夜中にホテルに届けてくださった。
翌朝受け取ったら傘にメッセージが書かれていた。
ぜひ再訪したい。