コンサート会場で堪能したいと常々思っている
エリーナ・ガランチャ。2022年、2024年そして
今回が3回目。聴き終わって、25日同じプログラムだが
それにも行きたいと切望する思いが沸き上がった。
噴水が似合う日差しの中、サントリーホール
に集う人々の期待はたぶん同じ、そしてその期待が
裏切られることは決してないことを誰もが知っている。
プログラム
アンコール
- ルベルト・チャピ:サルスエラ「セベデオの娘たち」 – とらわれ人の歌「わたしが愛を捧げたあの人のことを思うたび」
- ララ(チチョン編曲):グラナダ
- トスティ(ラングレー編曲):マレキアーレ
至高の歌唱
ネット上に詳細な当日の感想がいくつも出ているので
個々の曲についての感想はそれらに任せたい。
口を開けただけで至高の音楽が湧き出る。
それがエリーナ・ガランチャだと
聴くたびに思う。2022年、トリフォニーホールでの
リサイタルに行った際にはCDを購入したが、
購入はそれ1度だけ。
聴衆が放つ感動の空気とガランチャの交流が
至高の歌唱をより一層響かせる、この感覚は
コンサート会場でしか味わえない。
声楽とオーケストラの融合
オーケストラ伴奏の歌唱に対するイメージを
大きく変えるカレル・マーク・チチョンの指揮。
緩急、抑揚、強弱、すべてがガランチャの芸術を
輝かせていた。夫君ということが影響しているのではなく、
チチョンの芸術だと思った。
崔文洙(ちぇ むんす)
新日本フィルハーモニー交響楽団のソロ・コンサートマスター。
マスネの瞑想曲の美しい演奏は気持ちを穏やかに波立たせた。
最後のピアニッシモの響きはオーケストラとも相和して
素晴らしかった。