夢空間LaMusicaコンサート第26回
◆開催日:平成27年6月13日(土)
◆場所:日本基督教団ロゴス教会
◆出演者:野畑愛(クラリネット)、河口三千代(ソプラノ・朗読)、田中智子(ピアノ)
教会隣の牧草地は前日降った雨の露が夏の到来を思わせる陽差しできらきら、コンサート会場、教会内は少し蒸し暑く、快適な環境とは言えず、開始前はどうしたものかと心配しましたが、始まってみればそれは杞憂であったことがすぐにわかりました。意表を突いた始まりが蒸し暑さを吹き飛ばしてしまいました。
昨年に続いてクラリネット奏者、野畑愛さんを中心に、クラリネットの様々な表情を様々な演出を加えた演奏で披露していただきました。
コンサート開始と同時になんの前触れもなく、いきなりマウスピースだけのクラリネット演奏が始まりました。どうしたのだろう?というお客様の当惑をよそに、クラリネットを“作りながら”演奏が進んでいきます。音がおかしい?それとも聴く自分がおかしい?などお客様の頭にはたくさんのハテナが浮かんだかもしれません。最後は見慣れたクラリネットが姿を現し、「クラリネットをこわしちゃった」のメロディーとなり、クラリネットが完成し、みなさんなるほど!と納得顔になりました。
20分を超えるブラームス、クラリネットソナタは圧巻でした。始まりは明るく軽やかな調子で、そこに身をゆだねようとすると激しく躍動する展開が現れ、曲の流れに思わず引き込まれてしまいました。小学生の子供達も最前列でじっと聴き入っていました。
クラリネットソナタとなってはいますが、ピアノ伴奏は同列に並ぶほどの内容で、野畑愛さんのクラリネットと田中知子さんのピアノ演奏の融合に引き込まれ、20分という時間の経過を感じなかったとの声も聞かれました。
バスクラリネット登場。空間を伝わって、床を伝わって重厚な音と響きが身体に伝わってきました。バスクラリネットを始めて見たというかたが思ったより少なく、意外でした。
バスクラリネットを間近に見たのは50年ぶり!という方もいらっしゃいました。
ソプラノ、河口三千代さん、クラリネットソナタの余韻を残す中、登場。透明な美しいソプラノの響きにこのコンサート前にYou-Tubeで「歌の翼に」を聴き込んだというお客様は「生の演奏のすばらしさ、河口三千代さんのソプラノの美しさをより強く感じることができた」そうです。
音楽物語は楽しい小道具もいろいろ登場、ソプラノと朗読担当の河口三千代さんは演技も担当され、一人三役の大活躍でした。コミカルな演技や台詞にはクスリと笑いが、心に染みる言葉には胸を突かれました。
ピアノ、クラリネットそれぞれが物語を語りました。楽器も語ることを体感しました。野畑愛さんはバスクラリネットを抱えながらクラリネット二種を吹き分け、演技にもちょいと参加する離れ業を披露してくださいました。
お客様の声
・クラリネットのコンサートはなかなかないのでこれからも頑張ってください。
・素晴らしかったです。特に窓際のトットちゃんは皆さまの美しいアンサンブルと優しい気持ちが伝わり、感動いたしました。
・素敵な演奏をありがとうございました。
・クラリネットの柔らかな音色とピアノの伴奏はとても心地よく、ソプラノの美しい歌声は心に響いた。
・バスクラリネットの重厚な演奏は身体に響いた。
・窓際のトットちゃんの音楽と朗読劇はとてもメルヘンチックであり、コミカルでもあり、ピアノとクラリネットの掛け合いも楽しく、印象に残った。
・物語と朗読のマッチングもよく、トットちゃんのイメージが広がった。
・ミュージカル的な感覚が得られ、心に残った。
・とても良い企画だと思いました。
・最後に全員参加で歌うのがこの会にふさわしくよかった。
・昔、兄がクラリネットを吹いていたので自分も吹かせてもらい、好きになった音色です。
・今回、あたらめて音色の良さを感じた。今からでも始めたい気持になった。
・歌声素晴らしいです!!「歌の翼に」は大学の時に声楽で歌ったように思います。
・音楽物語はお話の世界に入りやすいのでほんとうに勉強になりました。親子で聴くのもいいし、保育士達にも聴かせたくなりました。
・蒸し暑さを吹き飛ばすクラリネットの力強い響き、ピアノとの協調が素晴らしい。
・ソプラノの美しく、力のこもった唱声(一体普段の話し声はどんな声の持ち主?)朗読の発声とおなじでしょうか。
・窓際のトットちゃん、始めて聴きましたが、夢の中を遊泳しているような気分でした。
たくさんのお声をいただきありがとうございました。コンサートへのメッセージ、ご感想、お要望などございましたら下のボタンよりお寄せください。