新春コンサートその1『テノールまみれのニューイヤーコンサート』

『Tre Tenori 』『al fuoco  』『Mの集い』3つの若手音楽家集団が合体した1月6日ニューイヤーコンサートが開かれました。企画、運営、演奏全てを手がけた10人の男達の真摯で熱くて、少しお茶目な音楽エネルギーが舞台に充満していました。テノールまみれ

幕開けは『Mの集い』のピアノ、ヴァイオリン、チェロが演奏する春の海(宮城道雄)、聴く者の体と心をゆっくり、静かに動かし始める粋なプログラムと独りごち。後半にはドラム&パーカッションも加わり、リズム・音の奥行が増し、前半で温められたテンションはもっと、もっと上へと誘われる快感。テノール6人それぞれの音色で聴かせるオペラアリアで一人一人の個性を楽しみ、トリオ・カルテットでは綺麗なハーモニーとメロディラインを満喫し、初体験テノール6人での演唱には目を見張るばかり。2017年最初のコンサートは座っているだけで様々な感覚を刺激され、音楽家達の遊び心にほんわかと和まされ、お得で楽しい時間だった。10人の男達

会場となった渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホールは満席と言ってもよいくらいの客様で満たされていました。親しく交流を重ねている出演者を応援するという側面から、また、コンサートを企画することに携わっている私としてもこれは大変嬉しいことでした。一つ残念なのは若い観客が少なかったことです。これはここに限ったことではなく、様々なコンサートに行くたびに思います。音楽家達と同世代に語りかける術を磨きたい、彼らにコンサートに行ったときに得られる魅力を伝える言葉を磨きたいと常々考えているのですが、これという答えが未だ見つかりません。

クラシックは特別な音楽、堅苦しい、知識がないと行きにくいと感じることが多いのでしょうか。夢空間La Musicaは日常の中に組み込まれるコンサートを目指しています。音楽家達とリラックスして話ができる場も提供しています。行ってみよう、聴いてみよう、楽しそうと心動くコンサートを企画していく努力を重ねていきます。